約6分で読めます2026年11月2日に確認
この情報は、文化庁・高槻市立葬祭センターなどの案内をもとにしています。
まず、これだけ確かめておきましょう
- 家の宗教・宗派はなにか(わからなければ、下の方法で確かめます)
- お墓や納骨堂を管理しているお寺(菩提寺)や神社・教会はあるか
- 故人が「こうしてほしい」と話していたことはあるか
全部わからなくても大丈夫です。葬儀社に「宗派がわからない」と伝えれば、一緒に考えてくれます。
葬儀の宗派がわからないときの確かめ方
1まず親族に聞く
いちばんわかりやすい方法です。親戚も同じお寺とつながっていることが多いので、年上の親族や、本家の方に「お墓はどこのお寺?」と聞いてみてください。
2家の中で仏壇や位牌を見る
仏壇のご本尊(中央にまつられている仏さまや掛け軸)は、宗派によって違います。位牌に書かれた戒名の文字が手がかりになることもあります。写真を撮って、葬儀社に見てもらうこともできます。
3お墓で墓石に刻まれた文字を見る
墓石の文字や、横に刻まれた戒名に、宗派の特徴が出ることがあります。墓地の管理者やお寺の名前がわかれば、そこに問い合わせることもできます。
4わかったら菩提寺に聞く
お寺がわかれば、お寺に聞くのがいちばん確かです。
それでもわからないとき
- 本家など、親族の宗派がわかれば、それに合わせる方法があります
- 故人が望んでいたことがあれば、それを大切にする方法もあります
- 宗派を決めずに、無宗教の形で送ることもできます
どれが正しいということはありません。家族で話し合い、迷うときは葬儀社に相談してください。
菩提寺がある場合は、葬儀社より先に連絡を
菩提寺とは、家のお墓があり、法要などをお願いしているお寺のことです。菩提寺がある場合は、葬儀の日程や形を決める前に連絡するのが安心です。
菩提寺に相談せずに、ほかのお寺や別の宗派で葬儀をしたり戒名を付けたりすると、菩提寺のお墓に納骨できないと言われたり、戒名を付け直す必要が出たりすることがあります。
家族だけの小さな葬儀や、火葬だけにしたいときも、まずは菩提寺に事情を話して相談してみてください。
お寺とのつながりがないとき
菩提寺がなくても、葬儀はできます。
- 葬儀社に、お寺や宗教者を紹介してもらう(宗派の希望があれば伝えます)
- 同じ宗派の親戚や知人に、お寺を紹介してもらう
- 僧侶を手配するサービスを使う
紹介してもらったお寺と、その後も付き合いを続けることもできます。お礼の金額や、四十九日などその後の法要もお願いできるかは、最初に確認しておくと安心です。葬儀社の選び方は葬儀社の選び方にまとめています。
仏式・神式・キリスト教式・無宗教の葬儀の違い
宗教によって、儀式の呼び方やお参りの仕方が変わります。細かい作法は宗派や地域でも違うので、わからないことはその場で葬儀社や宗教者に聞けば教えてもらえます。
仏式
お通夜、葬儀・告別式と進み、僧侶がお経をあげます。参列者は焼香をします。故人には戒名(浄土真宗では法名、日蓮宗では法号)が付けられ、白木の位牌に書かれます。焼香の回数などは宗派によって違います。
神式(神葬祭)の葬儀の流れ
神道の葬儀は「神葬祭」と呼ばれ、神職がとり行います。神社ではなく、自宅や葬儀場で行うのが一般的です。
- 1日目:通夜祭・遷霊祭 仏式のお通夜にあたります。遷霊祭では、故人の霊を霊璽(仏式の位牌にあたるもの)に移します
- 2日目:葬場祭 仏式の葬儀・告別式にあたります。その後、火葬祭、帰家祭と続きます
- その後:五十日祭 亡くなってから50日目に行い、忌明けとなります
お線香や焼香のかわりに、玉串奉奠(榊の枝を供える)をします。数珠は使いません。拝むときは二礼・二拍手・一礼で、拍手は音を立てない「しのび手」にします。
キリスト教の葬儀(カトリック・プロテスタント)
神父(カトリック)や牧師(プロテスタント)が、教会や葬儀場でとり行います。お参りは献花が中心です。
- カトリック お通夜にあたるのは「通夜の祈り」です。葬儀は「葬儀ミサ」として行われ、そのあと告別式が続きます
- プロテスタント お通夜にあたるのは「前夜式」です。讃美歌、聖書の朗読、祈りなどがあり、葬儀と告別式は一つの流れで行われることが多いです
教派や教会によって形は違います。故人が通っていた教会があれば、まず教会に連絡して相談してください。
無宗教の葬儀(自由葬)
宗教者を呼ばず、お経や焼香などの宗教儀式をしない形です。献花をしたり、故人の好きだった音楽を流したり、思い出を語ったりと、故人の人柄を中心に考えて組み立てます。
菩提寺がある場合は、納骨のことも含めて先に相談しておくと安心です。
直葬(火葬式)
お通夜や告別式をせず、火葬を中心に送る形です。宗教の種類ではなく、葬儀の規模の選び方のひとつです。菩提寺がある場合は、この形にしたいことも先に相談してください。
誰に知らせて、どこまでの人を呼ぶかは、葬儀にどこまでの人を呼ぶかで考え方をまとめています。
宗教者へのお礼と、香典の表書きの違い
宗教者へのお礼の呼び方
- 仏式 「御布施」「御礼」など
- 神式 「御祭祀料」「御礼」など(「玉串料」とすることもあります)
- キリスト教式 「献金」「御礼」など
お礼の金額は、宗派やお付き合い、戒名などによって違います。いくら包めばいいか、宗教者に直接たずねるのは失礼ではありません。お通夜と葬儀の分をまとめて、葬儀の前のあいさつのときに渡すことが多いです。
香典の表書き(参列する側として)
- 仏式 四十九日までは「御霊前」「御香典」など、四十九日のあとは「御仏前」。浄土真宗では、葬儀のときから「御仏前」とすることがあります
- 神式 「御玉串料」「御神前」「御霊前」など
- キリスト教式 「御花料」「献花料」など
- 宗教がわからないとき 「御霊前」は宗教を問わず使えるとされています
神式やキリスト教式では、蓮の花が描かれた袋は使いません。キリスト教式では、水引のない袋や白無地の袋を使います。
戒名と、その費用のこと
戒名は、仏の弟子になったしるしとしてお寺から授かる名前です。戒名へのお礼は「お布施」として納めるもので、決まった料金はありません。お寺や宗派、戒名の位によって大きく違います。
金額がわからず悩むのは、自然なことです。目安を知りたいときは、遠慮せずにお寺に聞いてみてください。菩提寺がある場合、戒名はそのお寺に相談して決めるのが基本です。
どの形でも、いちばん大切なのは気持ちです
宗教や形に、よい・悪いはありません。故人が大切にしていたこと、家族が「こう送りたい」と思うことを、いちばん大事にしてください。
作法がわからなくても、心をこめて送れば十分です。迷ったときは、その場で葬儀社や宗教者に聞いてかまいません。
文化庁の宗教年鑑(令和7年版)によると、令和6年12月31日現在、信者数は神道系が約8,636万人、仏教系が約8,046万人、キリスト教系が約187万人です。仏式以外の葬儀も、めずらしいことではありません。
宗教による葬儀の違い:よくある質問
家の宗派がわからないときは、どうすればいいですか?
まず親族に聞いてみてください。親戚も同じお寺とつながっていることが多いです。仏壇のご本尊や位牌、お墓に刻まれた文字も手がかりになります。それでもわからなければ、葬儀社に相談すれば一緒に考えてくれます。
菩提寺に連絡せずに、葬儀社の紹介するお寺で葬儀をしてもいいですか?
菩提寺がある場合は、先に相談するのが安心です。相談せずに別のお寺や宗派で葬儀や戒名を済ませると、菩提寺のお墓に納骨できないと言われたり、戒名を付け直すことになったりする場合があります。
神式の葬儀の流れは、仏式とどう違いますか?
神式(神葬祭)では、お通夜にあたる通夜祭と遷霊祭、葬儀にあたる葬場祭を行い、その後に火葬祭、帰家祭と続きます。焼香のかわりに玉串奉奠をし、数珠は使いません。亡くなってから50日目の五十日祭で忌明けとなります。
キリスト教の葬儀で、香典の表書きはどう書きますか?
「御花料」や「献花料」が使われます。袋は水引のないものや白無地のものを選び、蓮の花が描かれたものは使いません。宗教がわからないときは、宗教を問わず使えるとされる「御霊前」にする方法もあります。
戒名の費用はいくらですか?
決まった料金はありません。戒名へのお礼はお布施として納めるもので、お寺や宗派、戒名の位によって大きく違います。目安を知りたいときは、お寺に直接聞いてかまいません。
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