まず、伝え方の基本は3つだけ
- 家族葬(近親者だけ)で行うことを伝える
- 辞退するもの(参列・香典・供花・弔電など)を、ひとつずつはっきり書く
- 「故人の遺志により」「家族で話し合い」など、理由は一言で十分
「お気持ちだけで」とあいまいにすると、相手は「持って行っていいのかな」と迷ってしまいます。はっきり書く方が、相手にとってもやさしい伝え方です。
伝えるタイミングは「事前」でも「事後」でもかまいません
家族葬に呼ばない人へは、葬儀の前に伝える方法と、葬儀が終わってから知らせる方法(事後報告)があります。どちらが正しいということはありません。
葬儀の前に伝える
亡くなったことを知らせて、あわせて「家族だけで行うので、参列や香典は辞退します」と伝えます。親戚や、故人と特に親しかった人には、前に知らせておくと「知らなかった」という行き違いが起きにくくなります。日時や場所まで書く必要はありません。
葬儀のあとに知らせる(事後報告)
「葬儀は近親者で済ませました」と、終わってから知らせます。葬儀の準備に集中できますが、あとから供物が届いたり、弔問の希望があったりして、その都度の対応が必要になることもあります。
迷うときは、「親戚と特に親しかった人には事前に、それ以外の人には事後に」と分けるのもひとつの方法です。
そのまま使える文例
◯◯の部分を書きかえて使ってください。短いままで大丈夫です。
1)親戚・知人に、葬儀の前に伝える(LINE・メール)
◯◯さん
突然のご連絡で失礼いたします。
父 ◯◯が、◯月◯日に亡くなりました。
葬儀は、故人の希望により、家族だけで行うことにいたしました。
誠に勝手ながら、ご参列、ご香典、ご供花、ご弔電は、すべてご辞退申し上げます。
生前のご厚情に、心よりお礼申し上げます。
◯◯(差出人の名前)
弔電は受けてもよい、供花だけはありがたく受ける、という場合は、辞退するものだけを書きます。書いていないものは「受けてもよい」と受け取られやすいので、書き分けておくと迷わせません。
2)職場に伝える(香典・供花の辞退)
葬儀は家族葬で行います。
ありがたいお気持ちですが、ご香典、ご供花は辞退させていただきます。
職場の皆さまにも、そのようにお伝えいただけますと助かります。
休みの連絡とあわせて上司に伝え、職場の皆さんへの伝え方もお願いしておくと、一人ずつ説明しなくてすみます。忌引きの連絡のしかたは職場や学校への連絡と忌引きにまとめています。
3)葬儀のあとに知らせる(はがき・メール)
母 ◯◯が、◯月◯日に◯◯歳で永眠いたしました。
葬儀は、故人の遺志により、近親者のみで執り行いました。
お知らせが遅くなりましたことを、どうかお許しください。
なお、ご香典、ご供花などのお心遣いは、ご辞退申し上げます。
生前のご厚誼に、深く感謝申し上げます。
◯年◯月◯日 ◯◯(喪主の名前)
はがきの場合は句読点(、。)を使わずに書くこともあります。メールやLINEなら、句読点があっても失礼にはなりません。
4)葬儀社に、受付や案内に書いてもらう一文
「誠に勝手ながら、故人の遺志により、ご香典・ご供花・ご供物はご辞退申し上げます」
次の「葬儀社に頼めること」もあわせて読んでください。
葬儀社に頼めること
辞退することは、打ち合わせのときに葬儀社にはっきり伝えておきます。そのうえで、たとえば次のようなことを相談できます。
- 受付の案内:受付に「ご香典は辞退いたします」と書いた案内を置いてもらう
- 会葬礼状・案内状:参列のお礼状や訃報の案内に、辞退の一文を入れてもらう
- 供花の注文:葬儀社に供花の注文や問い合わせが来たとき、辞退していると伝えてもらう
できることや書き方は葬儀社によって違うので、「辞退の案内を出したいのですが、どうすればいいですか」と聞いてみてください。受付を親戚や知人にお願いする場合は、その人にも辞退することを伝えておきます。
それでも香典を渡されたとき・送られてきたとき
辞退を伝えていても、香典を持って来られたり、あとから送られてきたりすることがあります。受け取るか、お返しするかは、家族で決めることができます。
受付で渡されそうになったとき
「お気持ちだけ、ありがたく頂戴します」と、ていねいにお断りします。それでも強くすすめられたら、押し返さずに受け取るのもひとつの方法です。
受け取る場合
受け取った香典には、お返し(香典返し)をするのが一般的です。いただいた額の3分の1から半分くらいの品物を、四十九日が過ぎたころにお礼状をそえて送るのがひとつの目安です。
お返しする(受け取らない)場合
「辞退させていただいておりますので」とお礼の手紙をそえて、現金書留で送り返すか、会ったときに手渡しで返します。
「お返しは不要です」と書かれていたときは、お返しの品は控えて、四十九日が過ぎたころにお礼の手紙やはがきを送れば十分です。
事後報告を知った人が「お線香をあげたい」と言ったら
故人と親しかった人ほど、お別れをしたいという気持ちが強いものです。受けるかどうかは、家族の気持ちと体調を見て決めましょう。
- 受ける場合:「ありがとうございます。◯日の午後でしたらお待ちしています」と、家族の都合のよい日時を伝えます。四十九日の法要にお招きして、お別れの場にする方法もあります
- 今は難しい場合:「お気持ち、本当にありがとうございます。まだ家の中が落ち着かないので、少し時間をいただけますか」と伝えてみてください
- 弔問も辞退したい場合:事後報告のはがきやメールに、「ご弔問につきましても、ご辞退申し上げます」と最初から書いておく方法があります
文例を書くときに気をつけたい言葉
お悔やみの場では、不幸が重なることを思わせる言葉(「重ね重ね」「たびたび」「くれぐれも」「また」など)は避けるのが一般的です。「死亡」は「永眠」「逝去」と言いかえます。ただ、気にしすぎる必要はありません。気持ちが伝わることがいちばん大切です。
喪主として、ほかに何を決めればいいかははじめての喪主のページにまとめています。
家族葬の伝え方と辞退の文例:よくある質問
家族葬のことは、葬儀の前と後、どちらに知らせればいいですか?
どちらの方法もあります。葬儀の前に「家族だけで行うので参列や香典は辞退します」と伝える方法と、終わってから「近親者で済ませました」と知らせる方法があります。親戚や特に親しかった人には事前に伝えておくと、行き違いが起きにくくなります。
香典辞退は、どう書けば伝わりますか?
「ご香典は辞退いたします」と、はっきり書くのがいちばんです。供花や弔電も辞退するなら、それもひとつずつ書きます。書いていないものは受けてもよいと受け取られやすいので、辞退するものを書き分けておくと相手が迷いません。
辞退したのに香典が送られてきました。どうすればいいですか?
受け取るか、お返しするかは家族の判断で決めて差し支えありません。受け取る場合は、いただいた額の3分の1から半分くらいの品物を、四十九日が過ぎたころにお礼状をそえて送るのが一般的です。受け取らない場合は、お礼の手紙をそえて現金書留で返す方法があります。
葬儀の受付で香典を辞退していることを伝えるには?
葬儀社に相談すると、受付に辞退の案内を置いたり、会葬礼状や案内状に辞退の一文を入れたりする方法を一緒に考えてもらえます。受付を親戚や知人に頼む場合は、その人にも辞退することを伝えておきます。
事後報告をしたら、弔問に来たいと言われました。断ってもいいですか?
はい。家族の気持ちや体調を優先してください。「まだ落ち着かないので、少し時間をいただけますか」と伝えれば大丈夫です。受ける場合は家族の都合のよい日時を伝えたり、四十九日の法要にお招きしたりする方法もあります。
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