つらいときの相談先

交通事故で家族を亡くしたとき

突然のことで、まだ何が起きたのか受け止めきれずにいると思います。
保険や示談のことは、今日決めなくていいものがほとんどです。いま必要なところから読んでください。

約6分で読めます2026年11月2日に確認

この情報は、国土交通省・法務省・警察庁などの案内をもとにしています。

このページの期限

まず知っておいてほしいこと

  • 事故の状況を調べるため、お体はいったん警察に預けられ、検視や解剖が行われることがあります。お別れや葬儀は、お体が返されてからになります
  • 葬儀の費用は、加害者側の自賠責保険から支払われることがあります。見積書や領収書は捨てずに残しておいてください
  • 保険会社や加害者側から示談の話があっても、その場で決めたり、書類にサインしたりする必要はありません
  • 重大な交通事故では、担当の警察官が捜査の状況を遺族に知らせる制度があります
  • 交通事故のことを、無料で弁護士に相談できる窓口があります(このページのいちばん下)

亡くなった日から葬儀までに起きること

交通事故で亡くなった場合、病院で亡くなったときでも、警察が事故の状況とあわせて亡くなった原因を調べます。お体は警察署などに運ばれ、検視や医師による検案が行われ、必要があれば解剖されます。警察から連絡を受けたときの流れは、警察から連絡が来たらにまとめています。

加害者や、加害者側の保険会社から、弔問や連絡の申し出が来ることがあります。会うかどうか、いつ会うかは遺族が決めてよいことです。直接やりとりするのがつらいときは、弁護士に間に入ってもらうこともできます。

自賠責保険から支払われるもの(死亡事故の場合)

車やバイクには、法律で加入が義務づけられた自賠責保険(自賠責共済)があります。交通事故で人が亡くなったとき、加害者側の自賠責保険から、被害者1人につき3,000万円までが支払われます。国土交通省が示している内容(2020年4月1日以降の事故)は次のとおりです。

亡くなった方に重大な過失があったと判断されると、減額されることがあります。どの基準が使われるかは事故の日によって違うので、保険会社(共済組合)に確認してください。

遺族から直接請求できます(被害者請求)

加害者側から支払いが受けられないときは、加害者が入っている自賠責保険の保険会社(共済組合)に、遺族が直接請求できます。請求には、交通事故証明書(自動車安全運転センターが発行)、死体検案書または死亡診断書、戸籍の書類などが必要になります。

葬儀代などで当座のお金が必要なときは、損害額が決まる前に仮渡金(死亡の場合290万円)を受け取れる制度もあります。

請求の期限は、亡くなった日の翌日から3年です。

加害者が任意の自動車保険にも入っている場合は、その保険会社から連絡が来て、自賠責保険の分を含めて話し合いになることがあります。

ひき逃げや、相手が保険に入っていなかったとき

加害者がわからないひき逃げや、自賠責保険に入っていない車による事故では、国の「政府保障事業」が、自賠責保険と同じ程度の損害を補てんします。

亡くなった方やご家族が入っていた自動車保険の「人身傷害保険」などから支払われることもあります。保険証券を探して、契約している保険会社に聞いてみてください。

通勤中や仕事中の事故だった場合は、労災保険からも葬祭料や遺族補償年金が支払われます。仕事中・通勤中に家族を亡くしたときに書いています。

示談は、急いで決めなくていい

葬儀が終わってしばらくすると、加害者側の保険会社から、賠償の金額を示して示談をすすめる連絡が来ることがあります。示談は一度成立すると、あとから内容を変えるのは難しいとされています。気持ちが落ち着かないうちに決める必要はありません。

請求には期限があります

  • 加害者への損害賠償:人の命や体を害された場合、損害と加害者を知った時から5年(事故から20年)。2020年4月1日に始まったルールです
  • 自賠責保険への被害者請求:亡くなった日の翌日から3年

期限が近いときや、話し合いが進まないときは、早めに弁護士に相談してください。

捜査や刑事裁判のこと

ひき逃げや交通死亡事故などの重大な交通事故では、事件を担当する警察官が、捜査の状況や、加害者が検挙されたか、どう処分されたかを遺族に知らせる「被害者連絡制度」があります。知りたいことがあれば、担当の警察官に聞いてください。

加害者が起訴されて刑事裁判になった場合、遺族(配偶者、親や子などの直系の親族、兄弟姉妹など)は、被害者参加制度で裁判に参加できることがあります。過失運転致死傷や危険運転致死傷の事件も対象です。

事故の状況がわからないことや、裁判のことで不安があるときも、担当の警察官や検察官に聞いてかまいません。

無料で相談できるところ

  • 日弁連交通事故相談センター:0120-078325(平日 10:00〜19:00、1回10分ほど)。弁護士による電話相談で、通話料・相談料とも無料です。全国の相談所では、弁護士との面接相談(30分ほど、同じ事故で原則5回まで)や、示談のあっせんも無料で受けられます
  • 被害者支援センター:0570-783-554(全国共通の番号で、かけた地域の被害者支援センターにつながります。時間外は毎日7:30〜22:00の電話サポートセンターにつながります。年末年始を除く)。事件や事故で家族を亡くした方の気持ちの相談や、付き添いの支援をしています
  • 法テラス・サポートダイヤル:0570-078374:問題に合った相談窓口を案内してもらえます
  • 都道府県・市区町村の交通事故相談所:お住まいの自治体の交通安全の担当の窓口で、場所を聞けます

気持ちがついていかないとき、眠れないときのことは気持ちの整理とカウンセリングに、子どもへの伝え方は子どもへの伝え方に書いています。

交通事故で家族を亡くしたとき:よくある質問

交通事故で家族が亡くなりました。葬儀費用は加害者側に請求できますか?

加害者側の自賠責保険から、葬儀費として100万円まで(必要で妥当な実費の範囲、2020年4月1日以降の事故)が支払われます。領収書などで証明するので、見積書や領収書は捨てずに残してください。それを超える分は、加害者側との損害賠償の話し合いの中で扱われます。

葬儀のお金がすぐに必要です。先に受け取れるお金はありますか?

自賠責保険には仮渡金という制度があり、死亡事故の場合は損害額が決まる前に290万円を受け取れます。加害者が入っている自賠責保険の保険会社(共済組合)に請求します。

保険会社から示談をすすめられています。すぐに決めないといけませんか?

すぐに決める必要はありません。示談は一度成立すると変えるのが難しいとされているので、サインする前に弁護士に相談してください。日弁連交通事故相談センター(0120-078325、平日10時〜19時)で無料で相談できます。加害者への損害賠償の請求は、損害と加害者を知った時から5年、自賠責保険への請求は亡くなった日の翌日から3年が期限です。

ひき逃げで、加害者がわかりません。補償は受けられますか?

加害者がわからないひき逃げや、相手が自賠責保険に入っていなかった事故では、国の政府保障事業が自賠責保険と同じ程度の損害を補てんします。損害保険会社(共済組合)の窓口に、亡くなった日から3年以内に請求します。ご家族の自動車保険の人身傷害保険から支払われることもあります。

犯罪被害者等給付金はもらえますか?

犯罪被害給付制度の対象は、故意の犯罪行為で亡くなった場合です。過失による交通事故は対象にならず、自賠責保険などで補償する仕組みになっています。対象になるかわからないときは、警察で聞くことができます。

加害者の刑事裁判に、遺族として関わることはできますか?

被害者参加制度があり、過失運転致死傷や危険運転致死傷の事件も対象です。亡くなった方の配偶者、直系の親族、兄弟姉妹などが、事件を担当する検察官に申し出ます。参加できるかは裁判所が判断します。現金や預金などが200万円に満たない場合は、法テラスに申し出て、国が費用を負担する弁護士を頼めます。

このページは役に立ちましたか?

あなたの経験が、次に同じ場所に立つ誰かの支えになります。「こうしてよかった」「これを知りたかった」を、ご意見箱から匿名で分けてください。

このページをLINEで家族に送る

親族や家族と、同じ情報を見ながら進められます。

家族を亡くしてつらいときの相談窓口

突然の別れのあとは、手続きに追われて自分のことが後回しになりがちです。眠れない、何も手につかないと感じたら、ひとりで抱えずに話してください。

よりそいホットライン0120-279-338タップで電話

24時間・無料

こころの健康相談統一ダイヤル0570-064-556タップで電話

お住まいの地域の相談窓口につながります。受付時間は地域によって違います

全国自死遺族総合支援センター03-3261-4350タップで電話

木曜 14:00〜18:00、日曜 13:00〜17:00(祝日を除く)。大切な方を自死で亡くした方のための窓口です。ホームページ

全国自死遺族連絡会

各地の遺族の集い(わかちあいの会)を紹介しています。ホームページ

自死で家族を亡くした方へ(葬儀・手続き・気をつけたいこと)

ほかの窓口は厚生労働省「まもろうよ こころ」にも一覧があります。