つらいときの相談先

法律上の家族ではないパートナーを亡くしたとき

ふたりで過ごしてきた時間は、書類があるかどうかで変わるものではありません。
手続きでつらい思いをしても、あなたの悲しみはそのまま大切にしていいものです。

約7分で読めます2026年11月2日に確認

この情報は、法務省・裁判所・最高裁判所などの案内をもとにしています。

はじめに、知っておいてほしいこと

  • 事実婚・内縁のパートナーも、同性のパートナーも、亡くなった方にとって大切な人です。遠慮して、ひとりで黙っていなくて大丈夫です
  • ただ、いまの日本の法律では、婚姻届を出していない場合や同性どうしの場合、「配偶者」と同じには扱われない場面が多くあります
  • だからこそ、早めに「できること」と「話し合いが必要なこと」を知っておくと、少し動きやすくなります

病院や警察で「家族ではない」と言われたら

病院での面会や病状の説明、警察での身元確認などで、「ご家族の方でないと」と言われることがあります。冷たく感じるかもしれませんが、担当の方も決まりの中で動いていることが多いです。次のことを落ち着いて伝えてみてください。

パートナーシップ制度でどこまで認められるか

多くの自治体に、ふたりの関係を届け出て受領証などを受け取れる「パートナーシップ制度」があります。ただし、これは結婚とは違い、法律上の効果(相続など)が生じるものではありません。

たとえば東京都は、医療機関に対して、受理証明書を見せられたときは本人たちの意向を尊重して対応するよう呼びかけています。それでも、面会や病状の説明をどこまで認めるかは、自治体や病院によって違います。お住まいの自治体の担当窓口や、病院の相談窓口(医療相談室など)に聞いてみてください。

警察から連絡が来たときの流れは警察から連絡が来たらにまとめています。

パートナーが亡くなったとき、喪主や死亡届は

喪主

喪主をだれが務めるかは、法律で決まっていません。パートナーが喪主になることもできます。ただ、故人の親やきょうだいが「自分たちが」と考えていることもあります。葬儀の形やお墓のことも含めて、故人の家族と話し合えるとよいです。

話し合いがむずかしいときは、喪主は家族に任せ、自分は近くで見送る、という形を選ぶ人もいます。どちらが正しいということはありません。喪主の役割ははじめての喪主にまとめています。

死亡届を出せる人

法務省の案内では、死亡届を出せる人として、親族のほかに「同居者」「家主、地主、家屋管理人」なども挙げられています。そのため、一緒に暮らしていたパートナーは「同居者」として届け出られる可能性があります。

死亡届が受理されると、火葬の許可が出ます。届け出の書き方や必要なものは、役所の戸籍の窓口や葬儀社に確認してください。

内縁の妻・夫や同性パートナーの相続はどうなる?

法律上の配偶者でない場合、パートナーは相続人になりません。事実婚・内縁でも、同性のパートナーでも同じです。財産は、故人の子・親・きょうだいなどの相続人に引き継がれます。

遺言書がある場合

遺言で「パートナーに渡す」と書かれていれば、相続人でなくても財産を受け取れます(遺贈)。遺言書が見つかったときの扱いは遺言書を読んでください。相続人には法律で守られた取り分(遺留分)があるため、話し合いが必要になることもあります。

相続人がひとりもいない場合

故人と生計を同じくしていた人や、療養看護に努めた人などは、家庭裁判所に「特別縁故者」として財産を分けてもらうよう申し立てられることがあります。相続人を探す手続き(公告)の期間が終わってから3か月以内に、故人の最後の住所地の家庭裁判所に申し立てます。手続きは長くかかるので、弁護士などに相談するのが安心です。

住んでいた家に住み続けられるか

財産の扱いや税金は、事情によって大きく変わります。決める前に、弁護士・司法書士・税理士などに確認してください。

事実婚の遺族年金と、同性パートナーの場合

事実婚・内縁の場合

遺族年金は、婚姻届を出していない事実婚(内縁)の配偶者も、要件を満たせば受け取れることがあります。日本年金機構では、遺族年金の請求のときに「事実婚関係及び生計同一関係に関する申立書」を使い、あわせて同居や家計が同じだったことがわかる書類か、第三者の証明が必要とされています。くわしくは年金事務所で相談してください。遺族年金の全体の流れは遺族年金にまとめています。

同性パートナーの場合

2024年3月26日、最高裁判所は、犯罪被害者等給付金について、亡くなった方と同性であることだけを理由に「事実上婚姻関係と同様の事情にあった者」から外すことはできず、同性のパートナーも当たり得る、と判断しました。

この判決を受けて政府は、「事実上婚姻関係と同様の事情」に近い言葉を使う法令を見直しました。2025年1月と9月の発表で、犯罪被害者等給付金、災害弔慰金、借地借家法、公営住宅法など33の法令で同性パートナーも対象に「含まれ得る」とされました。一方で、厚生年金保険法や国民年金法、健康保険法などは「含まれ得る」とはされていません。

つまり、いまのところ同性パートナーの遺族年金は、事実婚と同じようには認められていない状況です。制度は動いているので、年金事務所や専門家に最新の扱いを確認してみてください。

生命保険の受取人

生命保険は、契約で決めた受取人が保険金を受け取ります。受取人がパートナーになっていれば、相続人でなくても受け取れます。保険会社によっては、同性のパートナーを受取人に指定できる場合もあります。

受取人がだれになっているかわからないときは、保険会社に問い合わせてください。受取人でない人には教えてもらえないこともあるので、その場合は故人の家族に協力をお願いすることになります。

同性パートナーの死亡や手続きで困ったときの相談先

故人の家族と意見が合わない、家を出るように言われた、遺品を持ち出された、といったときは、ひとりで抱え込まずに相談してください。

悲しんでいい。ひとりで抱えなくていい

法律上の家族でない場合、葬儀の席で前に出られなかったり、職場で忌引きを言い出せなかったり、周りに関係を話していなかったりして、悲しみを外に出しにくいことがあります。こうした、周りから認められにくい悲しみは「公認されない悲嘆」と呼ばれることもあります。

だれかに認められなくても、あなたが感じている喪失はほんものです。信頼できる友人や、上の相談窓口に、話せるところから話してみてください。気持ちの整理については気持ちの整理にもまとめています。

法律上の家族ではないパートナーを亡くしたとき:よくある質問

内縁の妻(夫)は相続できますか?

法律上の配偶者ではないため、相続人にはなりません。ただし、遺言で財産を遺されていれば受け取れます(遺贈)。相続人がひとりもいない場合は、家庭裁判所に特別縁故者として財産の分与を申し立てられることがあります。

事実婚でも遺族年金はもらえますか?

要件を満たせば受け取れることがあります。請求のときに日本年金機構の「事実婚関係及び生計同一関係に関する申立書」と、同居や家計が同じだったことがわかる書類か第三者の証明が必要です。年金事務所で相談してください。

同性パートナーは遺族年金を受け取れますか?

2025年9月の政府の整理では、厚生年金保険法・国民年金法は、同性パートナーが対象に「含まれ得る」法令には入っていません。いまのところ事実婚と同じようには認められていない状況ですが、制度は動いているので、年金事務所や専門家に最新の扱いを確認してください。

パートナーが亡くなったとき、喪主になれますか?

喪主をだれが務めるかは法律で決まっておらず、パートナーが喪主になることもできます。ただ、故人の家族も喪主を考えていることがあるので、葬儀の形も含めて話し合えるとよいです。

同居していたパートナーは死亡届を出せますか?

法務省の案内では、死亡届を出せる人に親族のほか「同居者」も含まれているため、同居していたパートナーは届け出られる可能性があります。くわしくは役所の戸籍の窓口に確認してください。

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家族を亡くしてつらいときの相談窓口

突然の別れのあとは、手続きに追われて自分のことが後回しになりがちです。眠れない、何も手につかないと感じたら、ひとりで抱えずに話してください。

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木曜 14:00〜18:00、日曜 13:00〜17:00(祝日を除く)。大切な方を自死で亡くした方のための窓口です。ホームページ

全国自死遺族連絡会

各地の遺族の集い(わかちあいの会)を紹介しています。ホームページ

自死で家族を亡くした方へ(葬儀・手続き・気をつけたいこと)

ほかの窓口は厚生労働省「まもろうよ こころ」にも一覧があります。