約7分で読めます2026年11月2日に確認
この情報は、関東運輸局・軽自動車検査協会・東京都主税局などの案内をもとにしています。
はじめに知っておきたいこと
- 名義変更や解約には、ほとんど決まった期限がありません。四十九日のあとに始める人も多いです
- 例外は保険金の請求です。請求できる権利は3年で時効になるので、早めに確認します
- 借金が多いかもしれず相続放棄を考えているときは、車を売ったり、お金を受け取ったりする前に、このページの最後を読んでください
役所の届け出や期限の早い手続きは手続きチェックリストに、銀行口座・携帯電話・サブスクは銀行口座・携帯・サブスクの手続きにまとめています。
死亡した人の車の名義変更(相続・廃車・売却)
まず車検証の「所有者」の欄を見てください。ここに故人の名前があれば、相続の手続きが必要です。ローン会社やディーラーの名前が書かれている場合は、相続ではなく、その会社に連絡して進め方を聞きます。
普通車は運輸支局で
車を使う場所を担当する運輸支局か自動車検査登録事務所で、「相続による移転登録」をします。主に必要なものは次のとおりです(相続のしかたによって変わります)。
- 申請書と手数料納付書(窓口でもらえます)
- 車検証(有効期間内のもの)
- 故人が亡くなったことと、相続人全員がわかる戸籍謄本など(法定相続情報一覧図でも可)
- 誰が車を受け継ぐかがわかる書類(相続人全員の実印を押した遺産分割協議書など)
- 車を受け継ぐ人の印鑑証明書(発行から3か月以内)と実印
- 車を置く場所が変わるときは、警察で取る車庫証明
相続人に未成年の人がいる場合や、相続放棄をした人がいる場合は、別の書類が必要になります。書類は状況でかなり変わるので、行く前に運輸支局に電話で確認しておくと、無駄足になりません。
軽自動車は軽自動車検査協会で
軽自動車は、軽自動車検査協会の事務所で名義変更をします。車検証の原本と、亡くなったことと相続人であることがわかる戸籍謄本など(法定相続情報一覧図でも可)が中心で、手数料はかかりません。死亡診断書は、原則として使えないと案内されています。
乗らない場合(廃車・売却)
- 廃車にする:相続の手続きと、登録を抹消する手続きを同時にできます
- 売る・人に譲る:相続の手続きと、新しい持ち主への名義変更を同時にできます
- 車検が切れている:すぐに乗らないなら、一時的に登録を抹消してから進める方法があります
自動車税のこと
自動車税は、毎年4月1日に車検証に所有者として登録されている人にかかります。年度の途中で廃車にした場合は、4月から抹消した月までの月数で計算されます。納税の通知が故人の名前で届いたときや、払い方がわからないときは、都道府県の税事務所に相談できます。軽自動車税は、車を置いている市区町村の窓口です。
自動車保険の名義変更と解約
- 家族がその車に乗り続ける:保険会社に連絡して、契約者や「記名被保険者」(主に運転する人)を変更します
- 車を手放す:廃車や売却に合わせて、解約か、乗り換える車への切り替えをします
保険の等級(事故の少なさで決まる割引)は、配偶者や同居している親族であれば、引き継げると案内している保険会社があります。別に住んでいる家族は、近い親族でも引き継げないのが一般的です。条件は保険会社によって違うので、解約する前に「等級を引き継げるか」を聞いてみてください。
車に乗り続けるなら、早めに保険会社に連絡しておくと安心です。
生命保険・医療保険の請求と、生命保険契約照会制度
請求できる期限は3年
保険金を請求する権利は、3年で時効により消えると保険法で決まっています。保険会社は自分からは亡くなったことを知らないので、受取人が連絡します。
連絡するときは、保険証券(なければ故人の名前と生年月日)、亡くなった日、受取人の連絡先を手元に用意しておくと話が早く進みます。必要な書類は保険会社が案内してくれます。医療保険など、ほかに入っていた保険についても、請求できるものがないかあわせて聞いておきます。
どの保険に入っていたかわからないとき
生命保険協会の「生命保険契約照会制度」を使うと、故人が生命保険会社と契約していたかを、各社にまとめて調べてもらえます。
- 使える人:法定相続人(配偶者・子など)、遺言執行者、その代理人の弁護士・司法書士など
- 申し込み:ウェブか書面(郵送)で申し込みます。ウェブ申請は2026年7月に情報漏えいのおそれで止まっていましたが、2026年9月15日に再開されています(生命保険協会の発表)。念のため、申し込む前に協会のサイトで受付状況を確かめてください
- 費用:ウェブ6,000円、書面7,000円(調べる人1人につき。災害で亡くなった場合は無料)
- 回答:支払いから14営業日(3週間程度)ほど。契約があるかどうかと、照会した人に死亡保険金を請求する権利があるかがわかります
契約の詳しい内容は回答されないので、見つかった保険会社に直接問い合わせます。解約済みや失効している契約は対象外です。
損害保険(火災保険・自動車保険など)の場合
日本損害保険協会には「自然災害等損保契約照会センター」がありますが、災害救助法が適用された災害などで、保険の手がかりをなくした人のための制度です。ふだんの死亡のときは、通帳やクレジットカードの引き落とし、郵便物、保険証券などから契約先を探し、各保険会社に問い合わせます。
亡くなった人のクレジットカードの解約
- カード会社に家族から連絡して、解約します。家族カードやETCカードも使えなくなります
- まだ払っていない利用代金は、故人の借金と同じく相続の対象になります
- 解約の前に、利用明細を数か月分確認しておくと、故人が契約していたサービスがわかります
詳しくは銀行口座・携帯・サブスクの手続きのクレジットカードの項目をご覧ください。
死亡後の公共料金・NHK受信料の名義変更と解約
- 電気・ガス・水道:家族が住み続けるなら名義変更、誰も住まないなら解約(使用の中止)。検針票や請求書にある連絡先に電話するか、各社のウェブサイトで手続きします
- NHK受信料:同じように、家族が住み続けるなら名義変更、誰も住まないなら解約を申し出ます。請求書などにあるお客様番号を手元に用意しておくと話が早く進みます
- 支払い方法:故人の口座やカードで払っていた場合は、口座が止まると引き落とせなくなります。早めに家族の口座などに変えておきます
免許証・パスポート・手帳などの返納
急ぐ必要はありません。落ち着いてからで大丈夫です。
- 運転免許証・パスポート・マイナンバーカード:それぞれの扱いは銀行口座・携帯・サブスクの手続きにまとめています
- 障害者手帳(身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳):返す必要があるか、どこで手続きするかを、住んでいた市区町村の障害福祉の窓口に確認します。利用していた福祉サービスの手続きもあわせて聞いておくと安心です
郵便物の転送はできません
日本郵便では、家族が申し出ても、亡くなった本人あての郵便物を転送することはできないと案内しています。本人が亡くなっている郵便物は、送り主に返されます。
故人あての大事な書類(保険、カード、税金の通知など)を受け取りたいときは、送り主の会社や役所に亡くなったことを伝え、送り先を家族に変えてもらえるか相談します。届いた郵便物は、契約先を知る手がかりにもなるので、しばらくは捨てずにとっておきます。
相続放棄を考えているとき
故人の車を売る・廃車にする、保険の解約で戻るお金や払いすぎた料金の返金を受け取るといったことは、相続を認めたと見られるおそれがあります。そうなると、相続放棄ができなくなることがあります。
受取人に指定された死亡保険金は、受取人自身のお金なので、相続放棄をしても受け取れるとされています。判断に迷うときは、動く前に専門家に相談してください。くわしくは亡くなった家族に借金があったらをご覧ください。
チェックリスト
- 保険証券や引き落としの記録から、入っていた保険を書き出す(わからなければ生命保険契約照会制度)
- 保険会社に連絡して、保険金・給付金を請求する(3年以内)
- 車検証の所有者を確認し、車をどうするか家族で決める
- 車の名義変更・廃車・売却(普通車は運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会)
- 自動車保険の名義変更か解約(等級を引き継げるか確認)
- クレジットカードの明細を確認してから解約する
- 電気・ガス・水道・NHKの名義変更か解約、支払い方法の変更
- 障害者手帳などの返還を市区町村に確認する
- 故人あての郵便物の送り先を、送り主に相談する
手続きの方法や必要なものは、会社や地域によって違うことがあります。迷ったら、それぞれの窓口に電話で聞いてみてください。
車・保険・公共料金の名義変更:よくある質問
亡くなった人の車の名義変更に期限はありますか?
相続による名義変更について、はっきりした期限は案内されていません。ただし、自動車税は毎年4月1日時点の所有者にかかり、印鑑証明書などには発行から3か月以内といった有効期限があります。乗り続けるか手放すかを家族で決めたら、運輸支局(軽自動車は軽自動車検査協会)に必要な書類を確認して進めます。
故人がどの生命保険に入っていたかわかりません。
生命保険協会の「生命保険契約照会制度」を使うと、生命保険会社各社にまとめて契約があるか調べてもらえます。法定相続人などがウェブか書面で申し込み、費用はウェブ6,000円・書面7,000円です。受付状況は生命保険協会のサイトで確認してください(問い合わせ:生命保険相談所 03-3286-2648、平日9時〜17時)。契約の詳しい内容は、見つかった保険会社に直接問い合わせます。
生命保険の請求はいつまでにすればいいですか?
保険金を請求する権利は、保険法で3年で時効になると決められています。亡くなったことを保険会社は自分では知らないので、受取人から早めに連絡してください。
自動車保険の等級は家族に引き継げますか?
配偶者や同居している親族であれば、等級を引き継げると案内している保険会社があります。別に住んでいる家族は、引き継げないのが一般的です。条件は会社によって違うので、解約する前に保険会社に確認してください。
亡くなった家族あての郵便物を、自分の家に転送してもらえますか?
日本郵便では、家族が申し出ても、亡くなった本人あての郵便物は転送できないと案内しています。郵便物は送り主に返されるので、大事な書類は送り主に亡くなったことを伝え、送り先の変更を相談してください。
亡くなった家族の運転免許証は返さないといけませんか?
警視庁は、家族に返す義務はないと案内しています。ただ、有効期限が残っていると更新の通知が届くので、止めたいときは警察署などの窓口で手続きします。必要なものは、免許証、死亡がわかる書類(死亡診断書の写しなど)、手続きする人の本人確認書類で、手数料はかかりません。
亡くなった家族のパスポートはどうすればいいですか?
有効期限が残っているパスポートは、パスポートセンターなどの窓口で返納するよう案内している自治体があります。希望すれば、穴をあけて記念に返してもらえることがあります。期限が切れているものの扱いも含めて、住んでいた都道府県や市区町村のパスポート窓口に確認してください。
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